沿革

沿革

戦中戦後の日本の鉄道技術の空白を取り戻し、さらには日本独自の技術を確立させることをめざして昭和26(1951)年7月に当時の国鉄保線技術者の有志によって「軌道技術研究会」がつくられ、技術の研究、開発についての会合を行っていました。

昭和27(1952)年には、国鉄・民鉄の保線技術者を包含した団体設立計画が提唱され、有志による準備会・実行委員会が組織され、当協会の前身である「日本保線協会」の設立が具体化しました。

設立にあたっては、国会議員、運輸省、国鉄、東京都交通局、大阪市交通局、民鉄、業界関係者166名が発起人となり、昭和28(1953)年5月15日に設立総会が開催され当協会が誕生しました。

昭和37(1962)年、東海道新幹線の建設が最盛期となるなかで、協会の目的、会員資格等を保線関係に限らす、広く建設、改良等鉄道の施設系技術者全体の団体に拡大し、名称を「社団法人日本鉄道施設協会」と改めることとし同年11月28日の臨時総会(丸の内精蚕軒)で定款変更が承認されました。翌年には施設事務関係者も加え、現在の会員構成でもある鉄道施設関係全般の団体となりました。

昭和62(1987)年、国鉄の分割民営化により、国鉄115年の歴史が幕を閉じてJR各社が誕生しました。鉄道施設技術の新規開発などが大いに進み、安全の強化、高度化など新時代に相応しい進展が一層図られるようになり、当協会もそれに呼応して体制の再構築を図るとともに、全国レベルでの技術振興等事業の重要性を認識してその充実に取り組んできました。

平成18(2006)年6月、公益法人改革関連法の公布に伴い、平成20(2008)年12月から特例民法法人に位置づけられ今後の法人の姿を選択することとなりました。当協会では、会員の皆様のご意見を伺いながら検討を重ねた結果、健全な財政基盤を維持しつつ、これまでの事業を継続的にかつ一履効果的に推進することとして、「一般社団法人」への移行を決定し、平成23(2011)年度から再スタートをしています。

設立趣意書

この度鉄道保線に関する技術の改善普及及び専門技術者の進歩向上を図りもって鉄道の保安に寄与すると共に会員相互の協調親睦を図ることを目的として社団法人日本保線協会を設立しその目的達成を致さんとするものであります。 思ひますのに鉄道保線の業務は戦時戦直后の空白時代を持ちましたこと犲他の事業と同様であり其の后着々改善されましたが急速なる進捗は困難であります反面外国に於きましては資材に技術に文字通り日進月歩の状態であり今これに追付き更に日本独自の形態を確立しその安全率を世界に冠たらしめる事が我々保線関係者が社会から課せられた使命であって本会設立の趣旨も亦此処にあるのでありまして知識を広く古今東西に需め技術向上に最善を尽すと共に之等知識技能を発揮する為直接関係者は勿論関係産業方面も渾然一体と成って知識技能設備能力等お互に研鑚し以ってその使命の達成に資せんとするものであります。(保線ニュース1953-7 創刊号より)

日本保線協会から日本鉄道施設協会へ

日本保線協会設立以降、建設屋や改良屋といった土木界においても、保線協会を含めた施設協会を作ろうと言った意見が強くあったが、現実には進まなかった。1958(S33)年頃、土木の若手技術者たちに勉強した結果を発表してもらうために「鉄道土木」という月刊誌を保線協会の会報ではなく、保線協会の刊行物として発行することを契機に保線屋と土木屋の接点を作りたいと考え始めていた。※鉄道土木1959(S34)1月号刊行

それから鉄道土木の各種刊行物が保線協会から発行されるような状況となり、1961(S36)年頃から保線関係者も日本鉄道施設協会の設立に同意されることになった。保線協会の解散ではなく、改組という形で定款を改正、日本保線協会の名称変更をして、新しい日本鉄道施設協会が発足した
元日本国有鉄道総裁 仁杉 巌氏 寄稿(協会50年史より要約)

日本鉄道施設協会のあゆみ

組織 保安事業 公益出版 技術振興 調査研究
1951 (S26) 軌道技術研究会発足(7月)
1953 (S28) 日本保線協会設立(5.15) 協会ニュース(7月) 受託による調査研究開始
1953 (S28) 千代田区大手町2-5復興建設技術協会内で事務所開設(5.20)千代田区神田鍛冶町3-5鉄道保安工業(株)支店内へ移転(11月) 第1回PSコンクリート枕木委員会開催
1953 (S28) 関西支部発足(12.16)社団法人日本保線協会設立認可(12.23)
1954 (S29) 協会ニュースを保線ニュースに改称(6月) 「エカフェ」鉄道委員会保線機器展示会運営
1955 (S30) 保線年報の発行(後の施設年報)(2.28)
1956 (S31) 台東区上野5-10-22(鉄道高架下)へ移転(10.2) 初めての懸賞論文募集(10月)
1957 (S32) 保線ニュースを鉄道線路に改称(6月)S61/12まで
1959 (S34) 鉄道土木の刊行(1月)S61/12まで 工業技術院から初めてJIS原案作成(軌条パッド)を受託(9.14)
1961 (S36) 官庁表彰の推薦母体に向けての活動を可決
1962 (S37) 鉄道土木協会を日本保線協会を併合。施設系技術者全体の団体に改組(3月) 鉄道土木必携の刊行 鉄道保線視察団出発(生産性本部主催)
1963 (S38) 社団法人日本鉄道施設協会に改組・定款変更認可/運輸大臣(12.19) 施設事務関係者の加入、鉄道施設事務の発行(8月 S61/12まで)、保線データ(付録として10月号から)
1964 (S39) 構造物設計資料の発刊(12月)S63/3まで 協会誌にJRS改廃掲載開始(4月)S61/10まで
1965 (S40) 北海道支部設立(5月) 線路工事監督要員講習会の制度の検討開始(2月)、第1回特異(◯特)工事指揮者講習会開催・東鉄局主催・協会は事務局(9月) 海外鉄道視察団計画決議(4月)
1966 (S41) 西部支部(後の九州支部)設立(6月) 論文賞並びに論文奨励賞を創設(S44に協会賞に改称)12月
1967 (S42) 保安事業部・保安事業委員会の設置(7月)協会規則一部改正で英文協会名決まるJRCEA(9.25) 工事管理者講習会制度が始まる(協会主催で、国鉄施設局・建設局の事項防止講習会を開始)(2月) 鉄道工事と安全(S62/12まで) 論文賞を制定(S44に協会賞に改称)
1968 (S43) 台東区東上野2-18-7共同ビル8Fへ移転(3.3)
1969 (S44) 中部支部設立(4月) 論文賞を協会賞に改称
1970 (S45) 東北支部設立(8月) 叙勲及び表彰選考員会規則を決議(叙勲申請業務を開始)9月
1971 (S46) 中国支部設立(5月)
1973 (S48) 会員数ピーク18,818人
1975 (S50) 技術部の設置
1976 (S51) 西国分寺に軌道工事技術センター設置(国鉄改革時に廃止) 協会賞が論文賞と保安賞(新制定)の2つになる
1982 (S57) 吹田操車場駅構内に関西軌道工事技術センター設置(国鉄改革時に廃止) 協会賞に技術賞を制定(11月)
1985 (S60) 台東区池之端2-9-7日殖ビル8Fへ移転(8.1) 軌道工事技術研究会の実施(10.31)
1986 (S61) 協会誌編集委員会の設置 総合技術講演会の開催(10.15〜17、22、23)
1987 (S62) 各系統別の機関紙を「日本鉄道施設協会誌」に統合(1月) JRS廃止にともない鉄道施設分野のJIS原案の策定、改定を担う
1988 (S63) 関東支部(5月)四国支部設立(6月)
1990 (H2) 功績賞の設置
1992 (H4) 第3セクター等鉄道に対する委託による安全対策指導の実施
1994 (H6) 鉄道施設技術発達史刊行(1月)
1995 (H7) 大阪駐在員の配置
1996 (H8) 西武保安講習会受託
1998 (H10) 鉄道土木構造物の維持管理刊行(9月) 技術賞(プロジェクト部門)の制定(2.20) 第3セクター等鉄道に対する構造物診断の実施
2002 (H14) 台東区上野1丁目イマスサニービルへ移転(7.1) 「解説,鉄道に関する技術基準(土木編)」刊行 技術賞(個人部門)の制定(2.15)
2003 (H15) 協会50周年 会誌50年分をCD化して配布
2006 (H18) 東京事務所でのLINGS使用開始 協会誌A4判化
2007 (H19) 大阪、名古屋、札幌、九州事務所開設、総務部と技術部を企画部に統合 各JRに対応した保安講習会体制の確立
2008 (H20) 講習範囲の拡大(10条教育) 保安講習会管理システム導入
2009 (H21) 大宮、八王子、横浜派出開設
2011 (H23) 一般社団法人に移行(3.23)
2012 (H24) 東急保安講習会受託
2013 (H25) 土木関係を統一して軌道工事技術研究会が鉄道施設技術発表会となる(7.26)
2014 (H26) 第1回鉄道施設事務業務研究会開催(9.3) 地方鉄道に対する軌道維持管理講習会の開催(1巡目)
2016 (H28) 協会賞に施工技術賞(業界用)を制定(6.8)
2017 (H29) 台東区上野1丁目オリックス上野1丁目ビルへ移転(8月) 協会誌の全面カラー化(1月) 地方鉄道に対する軌道維持管理講習会の開催(2巡目)
2018 (H30) 公益目的支出計画完了報告申請承認(3.31) 小田急保安講習会受託 協会誌の電子版の会員への提供開始
2020 (R2) 全事務所への保安講習会管理システム導入完了、JR西日本でのオンライン講習会試行 鉄道技術検定(保線)が民間試験となる、各種技術講演会のオンライン開催 保有図書検索システム稼働開始(4月)
2021 (R3) HPの全面リニューアル(10月) 外国人技能実習評価試験実施機関となる(3月)